ソナチネ[フルート4重奏]

《Sonatine》は、作曲コンクールのために書かれた3楽章から構成されるピアノ曲で、ラヴェルの名前を広めた作品でもあります。ソナチネは小奏鳴曲とも呼ばれ、ソナタより短く、技巧的に容易なものが多くありますが、この曲は高度の演奏技巧を要するピアノ曲です。曲中のrit.、a tempo等の指示のない部分も含め呼吸を合わせながら流れを作って演奏をしていただけたらと思います。音価についても原曲がピアノ曲であることを意識していただけたらと思います。また、メロディーが埋もれないようにバランスを取って演奏してください。
Flûte alto en Sol et 4e Grande Flûteパートは、1,2楽章はアルトフルート(in G)もしくはフルートでも演奏可能です。フルートの場合、3楽章も含めH音を使用します。C足部管フルートで演奏する時やH音の演奏が困難な場合、五線下段や括弧内の音符、演奏指示記号に従って演奏してください。フルートの場合の1楽章での点線スラーについて、H音を使った点線のスラーでの演奏するのは運指上非常に困難ですが、点線のフレーズを意識して、1er Grande Flûteとうまく合わせながら演奏してください。(杉本千尋)